四国化成が「セメント」発売するって!?四国化成エキシビション2024現地レポート!
中四国最大級の建材展示会「四国化成エキシビジョン2024」に行きたかったけど予定が合わなかった。
展示会があることは知っていたけど会場が遠くて行けなかった。
展示会の開催日、晴れだと現場を優先しがちで展示会への参加は後回しになることもしばしば…。
私も問屋の営業マン時代はお得意先様を動員しようとしてもことごとく現場で断られた苦い経験があります。(笑)
また、今回の四国化成エキシビジョン2024は中四国のエクステリアに従事する業者をターゲットとしていることもあってか、会場は香川県高松市と参加できなかった方も多いと思います。
そこで、わたくし豊島が大阪から片道3時間かけて参加してきましたので、今回はそのレポートをお届け致します。
■本記事はこんな方にオススメ
・四国化成エキシビション2024に参加できなかったプロの方
・四国化成、東洋工業、田窪工業所の展示会情報が欲しい方
「参考出展」多めの意欲的な展示会
冒頭の通り、今回は2024年2月29日・30日香川県で開催されました「四国化成エキシビション2024」の2日目に参加してきました。
天気は快晴ですが、少し風が強かったです。
10時開場ですが、到着したのが10時半ということもあってか参加者はまばらな印象を受けました。
東洋工業ブース
最初に訪れたのが「東洋工業」のブース。
石材やポスト、立水栓を組み合わせたシーン展示がされていました。
パッと見た感じ新商品はなかったので、説明されている方に伺ったところ、バティに付いている表札が新商品との事。
次回のカタログに掲載されます。
引きで見ると表札が付いているという事がわかりづらい。
バティには、バティ専用サインという商品がありますが、どれも英字のみの対応となっています。
確かに展示品についている表札は漢字なので、バティ専用サインとは異なります。
こちらの表札は両面テープでの固定となっているようなので、引き渡し後でも設置出来ます。(展示品は貼り付けが少し曲がっていたので結構シビアかも。)
バティ専用という訳ではないようなので、ポストや機能門柱にも使えそうな表札です。
展示内容がデザイン先行で「NEW」のポップもないので、うっかり見落としてしまいそうです。
当店で人気のエトワ・ソレト・セダムの展示もありましたので、商品ページ用に撮影しました。
エクステリア商品は一度購入したらその後はあまり買い替える機会がありませんが、購入前に実物を見る機会もかなり稀(まれ)です。
展示写真はお客様が商品を選ぶ際のポイントになると思いますので、お役に立てるように内容を充実させていきたいですね。
スタンドタイプの「エトワ」
同化しすぎて一瞬どこにあるかわからない「ソレト」
おしゃれな照明「セダム」
他には施工を体験できる舗装材のイベントが開催されていました。(すいません写真はありません。)
タイムアタック形式で景品ももらえるようだったので、参加者の方は皆さん白熱していました。
田窪工業所ブース
田窪工業所のブースは2023年に発売された三角物置の「リジュー」を中心として展示されていました。
一日2回のリジュー組立実演は、田窪の社員の方が慣れた手つきでどんどん組み上げていきました。
ベースが田窪物置という事もあってか、デザイン性は高いながらも、組み立てはそこまで難しくない印象を受けました。
しいていうなら、屋根上部に取り付ける棟カバーを設置する時は2人いないと部材を前後に渡すときに屋根をこすってしまいそうな気がしました。
仮組ながらも、二人で1時間ほどで組み立て完了。
ちゃんと戸車の調整もしてたのが印象的。
意匠登録済みの「クリーンキーパー」
四国化成ブース
四国化成さんは主催という事もあってか、他2社と比べると倍以上のブースの広さでした。
公共物件に強い四国化成さん「らしい」大型の展示物をはじめ、戸建て住宅向けの機能門柱や新商品の表札など、幅広い層にアプローチできるような展示内容となっていました。
業界最大幅5mの柱ピッチの「ソリッドルーフF」
オールブラックで建築トレンドに対応しています。
このソリッドルーフF、公共物件だけではなく戸建てでも使えそうな気がしたり。
オールブラックの独立テラスとして考えたらそれはそれでアリかも。
単独使用のサイズは間口2,000mm×奥行5,820mmと、間口2,600mm×奥行き5,820mmの2パターン。
アルミ押出形材の屋根の場合は定価789,000円~となっていますので、興味のあるデザイナーの方はぜひ。
ブースには四国化成の体験ラボと称して、防音・防風フェンスや高強度フェンスの強度、カーポートの遮熱屋根材などの体感コーナーがありました。
四国化成さんのフェンスといえば、今まで四国化成独自の基準に加え、基準風速のV0表記も併記されていました。
説明員の方に理由を伺ったところ、他社と比較した時に共通基準に加え独自基準も掲載しないと数字上で他社に性能が劣ると勘違いされる可能性があったため併記しているとの事。
また、今回フェンスが大幅に廃番となっていることについて伺うと、V0表記に対応出来ない商品を廃番にしたとの事でした。
こういう話が聞けるのは開発の方が集まる展示会ならではですね。
ブースには「防風フェンスTBF3型」が展示されていました。
ポリカのルーバーと独特の形状の通風構造が特徴的なフェンスです。
正面の風を一旦ポリカ部分が受けて、上に風が抜ける構造になっているので、フェンスがない状態よりも風を80%上へ逃がしてくれるそうです。
これ、職人さんにカットして下さいって言ったら怒られそう…
公共空間向けの「チップロードデッキ」が参考出展されていました。
アルミ樹脂複合板3mmにチップロードを6mm塗ったパネルがアルミフレームに接着固定されているようです。
既存商品である、チップロードの鏝塗りタイプの仕上げ厚は7.5mmなので、これより薄いという事はクッション性はいかがなものかという感じがします。
発売予定は2025年のようです。(展示ボード参照)
こちらも参考展示の「コンセプトガレージ」
既存商品の「マイストッカーEX1型」を巨大化してシャッターを付けた印象を受けました。
ガレージと物置でコーディネートする時は親和性が高そうです。(なお値段は不明。)
またまた参考展示。
マイポート7ソーラー仕様。
名前の通り、屋根材に太陽光モジュールを搭載しているのが特長。
支柱内蔵のEV充電装置と組み合わることも併せて提案されていました。
最近のエクステリアメーカーの動向をみると、各社EV充電設備を取り入れた商品や太陽光モジュールを搭載(搭載できる)したカーポートの開発が進んできているので、四国化成さんも乗り遅れまいと感じさせてくれる意欲的な展示でした。
そして最後に一番力を入れていた展示はこちら。
写真だけ見ても何のことかさっぱりわからないと思います。
こちらも参考展示となりますが、ついに?四国化成さんは「セメント」を販売するようです。
エクステリアメーカーがなぜセメントを販売するのか?
という疑問の声が聞こえてきそうですが、その疑問に対して説明員の方はこのように回答していました。
我々がお届けしている商品は現場で完成する物です。
職人さん無しでは成り立ちません。
しかし、工事をして頂いている職人さんはどんどん減ってきています。
それに伴い職人さん一人一人の負担も増大してしまいます。
そこで、少しでも職人さんの負担を減らしたいという思いから、弊社ではこのセメントを開発する事になりました。
何で職人さんの負担を減らしてくれるのか?
まだピンとこないと思います。
この商品のポイントを整理すると以下のようになります。
- 砂利に専用セメントを流し込むと3時間ほどで固まる。
- 流動性が高い液体のため、GLまで流し込むと天端仕上げが不要になる。
- ジェットと違い完全無収縮のため、施工トラブルが起きない。
- 圧縮強度は約25N/mm2と普通コンクリート(一般的に24N/mm2)よりも強固に固まる。
当初の売り出し方はあくまでも門扉の柱に対して使用することを想定しているとの事。
基礎の一部にこの専用特殊セメントを使い、柱を固定したのちに一般のコンクリートを詰めるという施工方法が当日配布された資料に記載されていました。
当然思うのが、カーポートの基礎にこれは使えないのか?
ということ。
この質問に対しては、使えるがカーポートの基礎は門扉より大きいため、カーポートの基礎穴にこの専用特殊セメントを流し入れた場合、基礎を作る費用が高額になってしまう。
今後各展示会でお客様のお声を聞きながら価格もすり合わせていくが、ジェットよりも高くなるので職人さんの手間代と材料代を比較して考えていく必要がある。
とのことでした。
水と専用特殊セメントを混ぜ合わせるとトロッとした液体になる。どこでも購入できる砂利を基礎穴に詰める。1時間半経過した状態。この時点でがっちり固定されている。
展示ではガラスケースに液剤を流し入れていましたが、無収縮のためガラスが破裂したり、固まって隙間が出来るという事も発生していませんでした。
なかなかわかりやすい展示だと感じました。(何目線?)
発売時期はまだ未定との事。
これから行われる各展示会でお披露目されるとの事なので、興味のある方は質問されてみてはいかがでしょうか?
そしてお昼はお楽しみのキッチンカー
当日頂いた資料と共に、キッチンカーのクーポン券がついていました。
しかも2枚!
お腹もすいたので、鳥丼とモスバーガーのエビカツバーガーを頼みました。
こんな豪華なセットで無料だなんて太っ腹すぎる!
炭火でパリッと皮が焼かれた鳥丼。
小ぶりにカットすることでコリコリとした食感を楽しみながら、香ばしい風味で箸も進みます。
四国化成さんはグループ傘下に「シコク・フーズ商事株式会社」という会社があり、同社は「モスバーガー」のフランチャイズ運営と、この「おやわか骨付鳥」を運営しています。
どうもこの関係で今回のキッチンカーの提供につながっているような気が…(と勝手な予測。)
ちなみに、フランチャイズ運営しているモスバーガー宇多津店は四国化成R&Dセンターの隣にあるんですよね。
おっと話が逸れてきたので、これにてキッチンカーのレポートは終了です。(笑)
まとめ
今回は、2024年2月29日・3月1日にサンメッセ香川で開催された「四国化成エキシビション2024」の模様をお届けしました。
東洋工業さんは商品を使ったテーマ展示をメインに、施工体験のイベントを実施。
田窪工業所さんは2023年に発売したリジューを中心に組立実演を行いながらPRをしていました。
そして、主催メーカーの四国化成さんは「参考出展」の展示物が数多く展示されていたため、これからを期待させてくれるような内容になっていました。
特に新開発の「特殊セメント」は価格も気になりますが、職人さんの手間削減というアルミメーカーでは今まで目を向けていなかった分野に切り込む商品なので、今から発売が楽しみです。
それでは最後までご覧頂き有難うございました。
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