2024年の宅配ボックスは「複数受取」がトレンド!?LIXILとナスタを忖度無しで徹底比較!
2024年、物流業界ではトラックドライバーの労働時間が短くなることで輸送能力が不足し「モノが運べなくなる」という状況が発生するのでは…という問題に直面しています。
そんな中、再配達を減らす取り組みとして「複数受取」に対応した宅配ボックスが2024年4月に発売されました。
今回取り上げるのは、LIXILの「ボックスセットKN」と、ナスタの「Nasta Box +POST(ナスタボックス+ポスト)」という2つの宅配ボックス。
どちらも宅配ボックスと郵便ポストの機能が一体となっており、先ほどの「複数受取」の機能を備えているのが特徴。
同じタイミングで発売されたこともあり、宅配ボックスを検討されている方は「どう違うのか?」という事が気になっていると思います。
そこで本記事では、この2つの商品を忖度なしで徹底的に比較したいと思います。
・「複数受取」が出来る宅配ボックスをお探しの方
・LIXIL・ナスタ、どちらの宅配ボックスを購入しようか検討中の方
「複数受取可能」な宅配ボックスが登場!
実は、複数受取が出来る宅配ボックスというのは、この2024年よりもかなり前から発売されています。
当店でも人気のユニソンの「ヴィコDB 60+80」は、宅配物を投函する扉が2つに分かれているので、宅配サイズが60サイズと80サイズの2個まで受け取れる仕様になっています。
ただ、荷室が完全に分かれているので、頻繁に通販を利用される方の場合、2個以上宅配物が届いてしまうと受け取れないという課題がありました。
今回発売された「ボックスセットKN」・「Nasta Box +POST(ナスタボックス+ポスト)」は投函口に「フラップ」を用いることで、フラップ内に投函出来る限り複数個の受取が可能になっています。
フラップの防犯構造は異なるものの、どちらも2個目以降の受取は厚さ70mmまでの対応となっています。
受け取れる宅配物のサイズは?
複数受取が可能といっても、宅配ボックスの有効内寸サイズがどうなっているか気になる方も多いと思います。(ホントに?)
LIXILは「330×460×340mm」で120サイズ相当が受取可能。
ナスタはMサイズの場合「300×395×218mm」で80サイズ相当、Lサイズの場合は「300×395×378(328)mm」と100サイズ相当が受取可能となっています。※( )は後出タイプ
複数受取をするためには内部の有効寸法にゆとりが必要なことから、LIXILの方が複数受取のメリットを実感できる機会が多そうです。
ただ、受け取れるサイズが大きいという事は、それだけ外寸も大きくなることに。
LIXILはブロック4段相当の高さが必要なので、埋込を想定した場合は設置位置をしっかりと計画しておく必要がありそうです。
実は、受け取りが2個までならヴィコDB 60+80の方が使い勝手がいいのでは?(私見)
先ほどちらっとご紹介したユニソンさんのヴィコDB 60+80ですが、上段は60サイズの受取が可能となっています。
実際の受取方法がフラップを介した押し込み型ではなく、内扉を手前に開けるスタイルになっているので、有効内寸を広く使う事が出来ます。
有効内寸の高さは140mmとなっているので、実はフラップ式よりも大きなサイズをしっかり受け取れるのでは…と考えてみたり。
受取が2個で限定されるものの、大きなものを通販で購入されない方の場合は、ヴィコDB 60+80の方が使い勝手がいいように思います。
どんどん比較してみましょう!
郵便ポストの受取可能サイズは?
カタログを見ると、LIXILは「大型郵便物に対応」と記載があるに対して、ナスタは「メール便に対応」となっています。
受取可能な寸法を見ると、どちらも「340×260×35mm」となっているので、書き方こそ異なるものの、同等サイズの受取が可能なようです。
受領印を必要としない宅配物もある程度は受け取れそうなサイズ感ですね。
セキュリティ面は?
LIXIL・ナスタ共に、使用頻度が高い郵便ポストは「鍵の用意が不要なタイプ(プッシュ錠・ダイヤル錠)」となっているので、日常の使用感は同等ではないでしょうか。
デザインは?
どちらも示し合わせたかのように二重扉構造を採用しています。
LIXILは郵便ポストのフラップと宅配ボックスの外扉が分かれている構造。ぎりぎりまで郵便ポストのフラップを宅配ボックスの外扉に近づけているので、ポストがあることは分かり易くしながらノイズを最小限にしている印象です。
一方のナスタは、大きな一枚の外扉が特徴。
埋込設置の場合は、ポストが設置している事が初見でわかりにくい印象を受けました。別売でポスト・宅配ボックスのシールが用意されているので、「そういう声も出るのでは?」という開発側の先回りが垣間見えます。
カラーバリエーションは?
LIXILは、アルミカラー4色と、木調色が9色の計13色となっています。
木調色については、本体のカラーが「ブラック(エンボス調)」・「シャイングレー」・「プレーンホワイト(エンボス調)※一部」と3色用意しているため、結果的に選択できるカラーバリエーションが多くなっています。
ボックスセットKNは単品での設置方法は「埋込設置」限定となっていたので、敷地内から見える本体のカラーにもかなりこだわっているようです。
一方のナスタについては、標準色が3色・木調色4色の計7色から選択が可能です。
LIXILの後に聞くと少ないように感じますが、シンプルな標準色はホワイト・ライトグレー・マットブラックで合わせやすく、木調色も明るいカラーからダーク色まで揃っているので、カラーの選択肢で困ることはなさそうです。
取り出し方向は?
LIXILは郵便ポスト部分は「前入れ・後ろ出しのみ」。宅配ボックス部分は「前入れ・後ろ出し(前出しも可能)」という構造です。
郵便ポストの取出し方向の関係から、現実的には「前入れ・後ろ出しのみ」と考えた方が良さそうです。
ナスタは、「前入れ・前出し」、「前入れ・後ろ出し」のパターンを用意しているので、壁にぎりぎりまで寄せて設置など現場状況に応じた設置方法を選べるのがメリットですね。
設置方法のバリエーションは?
LIXILのボックスセットKNは発売当初、施工方法は「壁埋込施工のみ」となっていました。
個人的に面白いと感じたのは、「機能門柱FK」や「機能門柱FF」の宅配ボックスの拾い出しでボックスセットKNが設定されている事です。
「ボックスセットKN 機能門柱仕様」や「ボックスセットKN 門袖仕様」のようなネーミングではなく、あくまでも「別商品」という設定が斬新に感じました。
また10月にはポール施工も出来るようになりました。
ボックスセットKNは、LIXILの合理性や開発スピードの速さ・本気度を見せつけられた印象的な商品になりそうです。
ナスタは、正統派のネーミングで、壁埋込タイプ・壁付けタイプ(Mサイズのみ)・機能門柱タイプという具合に、ベースはあくまでも「Nasta Box +POST」となっています。
壁付けは、Mサイズ限定ではありますが、郵便ポストのリフォームで宅配ボックスも付けたいという需要に応える事が出来る設定が用意されています。
本体の材質は?
宅配ボックスは大きな箱型の形状となっているので、雨水がボックスの上部に溜まることもあります。
そこで気になるのが錆の問題ではないでしょうか?
LIXILはめっき鋼板に焼付け塗装と一般的な仕様に対し、ナスタは樹脂を本体の内外に使用しています。
錆の心配がないため、長期に渡って使用する事が出来るのはメリットに感じる方は多いと思います。
やはり気になるのは価格…
ここまでくると気になるのが「価格」ではないでしょうか?
そもそもサイズが大きく異なるという点はあるものの、定価設定を比較するとナスタがかなりお得な設定になっています。
ここまで違うと「何か裏があるのでは?」と勘ぐってしまいそうですね(笑)
まとめ
今回は2024年の同時期に発売されたLIXIL「ボックスセットKN」と、ナスタ「Nasta Box +POST」を比較しました。
それぞれ長所があるため、何を優先するかによってオススメの宅配ボックスが変わってくるという結果になりました。
例えば、冒頭の「複数受取」がメインであれば受取可能なサイズが大きい「LIXIL」がオススメです。
ただ、それ以外の要素に目を向けるとナスタの「Nasta Box +POST」は幅広い方にオススメの商品となっています。
宅配ボックスはそうそう買い替える機会がないので、使用状況を想定して条件に合ったものを選びたいですね。
本記事がお客様の宅配ボックス選びの参考になれば幸いです。
それでは最後までご覧頂きありがとうございました。
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